自宅を建てるという買い物は、人生の中でそう度々起こることではありません。土地の書類や銀行からの借り入れ、建築会社との契約など慣れない作業の連続から始まります。
「失敗しない家づくり」をするために、次のようなポイントに注意していただければと思います。
○ 信頼のおける建築会社や工務店を選ぶ
建築業界は会社によって意識の度合いがまちまちです。
地元で既に建てている人の話を聞きながら、信頼のおける会社を選ぶことが大切です。
派手な宣伝で売り上げを保つ会社より、口コミで広がっている会社のほうが理想的です。
目で見えないところまでも、気遣いをしてくれるような建築会社を選ぶことが、後々大きな出費をしなくても済むことに繋がります。
○ 相手任せにしないこと
生活空間の価値観は人によって様々です。
相手はプロだからという甘い考えは禁物で、あくまでも自分の考えを持って相手にしっかりと伝えておくことが必要です。
そのためには、参考図書を数冊は読む、モデルハウスを度々訪問し、キッチンや風呂、電気類などのショールームをしっかり視察しておくなどして、自分の中で理想的な家の概念を事前につくり上げてから打ち合わせに臨むべきです。
○ 最初に総予算を提示すること
家の建築価格を坪単価で表記してある広告をよく見かけますが、坪単価30万円台などのように安い価格が設定されていても、何がその価格に含まれているのかが不明確な場合があり、注意が必要です。
また、打ち合わせが進むにつれて、ついついこちらからの希望も膨らんでしまい、当初の予算から大幅にオーバーしてしまうことも少なくありません。
追加の要望は、住宅会社にとっては売り上げ増になる話ですから、快く受け入れられ話が進んでしまいがちですが、はじめから総予算を提示することで、お互いがブレーキをかけ合うこともできるからです。
○ 「国の基準値内」「法律の範囲内だから大丈夫」という言葉を鵜呑みにしない
日本は諸外国に比べ、健康面での住宅の法規制が甘い国であることを前提とするべきです。
化学物質、電磁波、防蟻剤などについては、自らが勉強して働きかけしていかないと、自宅に反映されることはほとんどありません。
○ 建築現場へは、頻繁に足を運ぶ
大工さんも人間です。冷たい飲み物や茶菓子の差し入れ、時には手製のおにぎりなどを振る舞うと、仕事も前向きになり、見えない部分の工事にも気持ちが入るものです。
また、図面上の打ち合わせでは想像できなかった、建築現場でしか気づかないこともたくさんあります。
コンセントやエアコン、照明関連の位置などは、建築中でも比較的はじめのころに確定しなければなりませんが、図面上の打ち合わせではイメージしづらいものです。
建築現場には最低週1回以上は訪問して、現場を歩きながら想像を膨らませましょう。
きっといろいろなことに気がついて、「間一髪の指示ができた」などということも多いと思います。
○ 打ち合わせの最初に、「エコボロン」を使った「長寿命住宅」の共有をする
ホウ酸の特性、海外での使用実績、活用方法やデータなど、この話をするだけでも相当のエネルギーを要します。しかし、いったん建ってしまえば、後から長寿命住宅に変更することはできません。
「ホウ酸で長寿命住宅をつくろう」でそのお手伝いができれば幸いです。